「誰しも周りからは“いい人”と思われたいもの。しかし、その思いが強すぎると、かえって周囲との対人トラブルを引き起こしかねないという。」

こう始まるのはいつのまにかyahooの一コンテンツになった、元フリーペーパーR25の記事だ。


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「アメリカの心理療法医であるロバート・A・グラバー氏は、他人を意識するあまり、愛されることに腐心する心理状態を「ナイスガイシンドローム(いい人症候群)」と命名。こうした心理状態にある人は、「(相手から)愛されたい」という願望が満たされなければ、(その願望が相手に対する)怒りや憎しみに変わってしまう危険性を秘めているという。」「いい人症候群」5つの診断リスト | web R25より抜粋

 

まさしくストーカー行為やDVの前兆ではないか。

カウンセリングルーム「アンフィニ」で心理カウンセラーを務める青柳雅也さんも「この状態が続けば・・に繋がる」とのことだ。

 

良い人の反動でDVやストーカー行為につながるわけだが、記事元のR25は青柳さんに「ナイスガイシンドローム」に当てはまるかどうかを判断するチェックリストを作って掲載しているが、それは結構どうでもいいので転載しない。

 

重要なのは青柳さんのつぎの発言だ。

「愛情が満たされていない人や本音の付き合いが苦手な人、自分に自信がない人が陥りやすい傾向にあります。一日が終わって一人になったとき、『いい人』を演じている自分にぐったりしていたら黄信号です」

「そもそも周りの人は、あなたの期待に応えるためにいるわけではありません。他人にどう思われているか、そればかりを気にすることは、自己中心的な考え方だと認識することが大切です。他人からの評価を気にするのではなく、自分の言動は誰のためなのかを考えることから始めましょう」「いい人症候群」5つの診断リスト | web R25より抜粋

 

おや?っと思った人もいるだろう。
太文字の部分はベストセラー「嫌われる勇気」に書いてあるものと同じものだ。

読んでない人は「なんで自己中?他人に良い印象をもってもらうのは当たり前だろう!」と憤慨するだろうが、アドラー心理学では「他人の評価によって承認されたい欲求(承認欲求)」を自己中心的だとしている。

他人がどれだけ自分を評価してくれるのか?それだけを期待し、相手が注目することだけを望み、そんな自分に執着しているのだ―という具合に。

他人の価値観に執着せず、自分を好きになることから始めるといい。

転載元とは結末は違って、ちょっと難しいかもしれないが、それを理解することがナイスガイシンドロームから逃れる条件だ。

 

参照:「いい人症候群」5つの診断リスト | web R25