韓国オンラインゲーム大手のNHNエンターテインメント(旧ハンゲーム、LINEの親会社)は7日、今年第2四半期(4-6月)の営業損益が▲73億ウォン(▲約7億2000万円)の赤字に転落したと発表した。
2000年代初めにネイバーのゲーム事業部としてハンゲームが発足して以降、初の赤字。1-2年前に年間数千億ウォン(数百億円)の営業利益を上げていた企業が瞬く間に赤字企業に転落した。
売上高も前年同期比▲21.3%減の1198億ウォン(約118億円)にとどまった。


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ウィーメード、ネオウィズゲームなど同業他社も、第2四半期に赤字または大幅減益が見込まれている。
韓国コンテンツ振興院によると、今年第1四半期(1-3月)の上場ゲーム企業の売上高は合計7268億ウォン(約715億円)で、前年同期を▲3.1%下回った。
韓流コンテンツのブームをリードし、成長街道をまっしぐらに進んでいたゲーム企業が一斉に不振の泥沼にはまっている。それを尻目に、韓国市場では今、海外から輸入されたゲームが順調に影響力を拡大している。

<国策・規制強化>
 韓国ゲーム業界の成長が止まった理由は二つに大別される。まず、政府による規制だ。今年2月施行された「ウェブボードゲーム規制」が代表例とされる。
 規制案は、ゲームに熱中し過ぎるのを防ぐため、花札、ポーカーなどのゲームでユーザーのゲームマネー、使用時間などを制限した。
 NHNエンターテインメントは「規制が導入されて以降、第1四半期に花札、ポーカーのゲームユーザーが▲40%減少し、第2四半期も同様の傾向が続いている」と説明した。
深夜に青少年がゲームを楽しめなくする「シャットダウン制」、成人コンテンツ認証強化もゲームメーカーの足かせとなった。
 ゲーム規制は、今後さらに強化される見通し。
政権与党のセヌリ党の国会議員が提案した「中毒予防・管理および治療のための法律案」は、ゲームを薬物、酒、賭博と並ぶ四大中毒と見なし、ゲーム業者の売上高の1%を「中毒治療基金」として徴収することを盛り込んでいる。基金への拠出を拒めば、売上高の5%の課徴金が適用される。

<依存する海外ゲーム>
規制だけが理由ではない。最近数年間、韓国のゲーム業界は資金と時間を要する独自開発を避け、外国のゲーム導入に頼ってきたと指摘されている。2012年にNCソフトが「ブレイドアンドソウル」、XLゲームズが「アーキエイジ」を発売して以降、韓国企業による大作オンラインゲームはまれ。
 ゲーム企業は、数百億ウォンの製作費と数年の開発期間をかける独自開発ではなく、海外ゲームの導入に熱心。
代表例がネクソン(日本上場)の「FIFAオンライン3」。ネクソンは米EAが開発したFIFAオンライン3を韓国に導入し好調に推移させている。
以上、朝鮮日報

NHNはLINEの親会社、LINEは今秋にも東証とNYで同時上場させる計画にあり、上場した時価総額は1兆円に及ぶとされる。NHNは巨額のLINE株の売却収入や含み資産を抱えることになり、市場の小さい韓国から、海外へグローバル展開を加速させるものと見られる。ネクソンは日本ではgloopsを買収したものの鳴かず飛ばずだ。

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